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5−1−2 東アジア主要港と京浜港のコンテナターミナル施設の将来計画
(1)高雄港
高雄港における近年のコンテナ取り扱い量の増加に加え、中国本土との直行便開設の話し合いが進んでいることから、今後ますます取り扱い量が増加することが予想されている。
このコンテナ取り扱い量の急速な成長に伴い、1988年(昭和63年)から第5ターミナル(8バース)の造成が開始され、現在建設が進んでいる。完成時には1バースの重量岸壁(水深13メートル)と7バースの大水深バースが出現することになる。既に1996年(平成8年)4月に第1期工事(4バース)が完成し、そのうち2バースが供用を開始している。1998年(平成10年)に第2期工事(4バース)が完成すると、このターミナルの総面積は90ヘクタール、コンテナ蔵置能力は49,000TEUとなり、コンテナ取り扱い量はターミナル完成前と比べ年間140万TEU以上増加すると見込まれている。
高雄港全体では、コンテナターミナルの建設余地はまだ残っており、ハード面での拡大余力は相当あると思われる。
(2)香港港
香港港でのコンテナ取り扱い量は毎年15%前後の伸びとなっており、現有の各ターミナルは飽和状態になっている。香港の開発は1989年(平成元年)10月に策定された港湾・空港開発調査(PADS:Port and Airport Development Study)を基礎としている。PADSは、現在進められているLantau島の空港や港の拡張計画、これらをつなぐ高速道路、通信ネットワークなどの周辺インフラの整備までも含んだ総合的な開発計画となっている。
この計画に基づき、香港政庁港湾発展局は9号ターミナル(Tsingyi島)の建設計画を決定し、入札により管理運営者を決めたが、その中にコンテナターミナルの運営経験がないジャーデイングループが入ったことで中国側の了解を取り付けられず、計画は暗礁に乗り上げたままとなっていた。しかし、MTL(Modern Terminals Ltd)が9号ターミナルの運営に乗り出すことでこの問題は収拾した。この9号ターミナルは、敷地面積60ヘクタール、水深14メートルのバース4つを備える計画である。又、10、11号ターミナル(Lantau島)の建設計画があるが中国の同意が得られておらず、着工

 

 

 

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